芥川製菓 報告会

催事と観光需要に期待

 チョコレート専業メーカー芥川製菓(東京都豊島区、芥川仁史代表取締役社長、写真上)は2023年12月5日、業界メディアを対象にホテルメトロポリタン(都内豊島区)で報告会を開催した。司会進行は福田良彦常務取締役。

芥川社長はまず、コロナ禍で停滞した業績の回復について、取引先や社員に感謝の意を述べた。

2022年からはロシアのウクライナ進行による原料価格高騰、産地の天候不順による収穫量の大幅な落ち込みなどで、チョコレート原料となるカカオの価格が同年から約2倍と急激に上昇した。

さらに、円安の影響もあり、原料事情の見通しは厳しい。だが、「適切な価格転嫁を実施しながら、品質保持と安定供給に努める」と決意を述べた。

 

芥川昌義専務(写真下)は各種催事の受注状況について「ハロウィンとクリスマスは前年超え」と報告した。

今季のバレンタインとホワイトデーは、値上げにより厳しい面もあるが、中間価格帯やファンシー系、プチギフト系アイテムの受注は好調の兆しがあると述べた。また、池袋ショッピングパーク直営店や回復基調にあるインバウンドの観光関連需要に期待を寄せた。

「今後は新たな商品開発やマーケット開拓を行い、工夫をしながらトレンドをとらえたモノづくりに取り組む」と芥川専務は意気込む。