2023菓子卸MD特集 アイネットホールディングス

安心・安全+美味しい商品づくりに変わりなし


 グループブランド会社6社(アイネット、おいしさ発信工房、味の花壇、東京カレン、京都かれん、テレサ)を擁する有力菓子専業問屋アイネットHDでは、コロナ禍の行動制限が撤廃されて以降、菓子全般の売上が縮小傾向になった。その要因として挙げられるのは、商品の値上げに加え、地方諸国銘菓等のレギュラー商品の需要減やECの普及によるリアル店舗の来客数が減少していることにある。SNSの情報で購買行動が発生するケースが多い中、特にコロナ禍以降、従来のリアル店舗からECに移行するという消費者の動向が窺われる。

 今後の取組みについては、「アイネットの基本方針である“安心・安全な商品づくり”に変わりはなく、それをさらに前進させる」としている。

 その証となるのは、アイネットが既に取組んでいる同社3工場のJFS‐B(Japan Food Safety=食品安全マネジメント規格)の取得に合わせ、PBの資材変更などによるSDGsの継続である。

 これらの取組みを通じて、「小売業のニーズにマッチした他社にはないアイネットの独自商品を作り出して販売強化を進める」としている。

 2024年問題については、「メーカーから配送費の値上げをはじめ、配送リードタイムや配送ロット数、運行労働時間の見直しなどが求められている」としたうえで、「ドライバーの付帯業務削減のほか、積み下ろしの時短を図るため、自社庫内オペレーションを改善する」との方針を示した。

 

 


 今秋以降の商品戦略については、「アッパー層向けにチョコ製品を主とした付加価値ある季節限定品などを提案する。通年では、自社PB開発や小売業の要望に沿ったOEM開発を進める」とした。 

 推奨商品は、季節限定商品であるアイネットの『いちじくチョコレート』(写真上右、ビターとミルクの2種、40g)。ワインと蜂蜜に漬け込んだいちじくをチョコで包んだ異国情緒あふれる大人の味が楽しめる商品。

 グループブランドからは、京都かれんの『くまぼうろ(そば粉入り)』(写真上左、90g)。北海道産そば粉を使用。歴史ある“そばぼうろ”がクマに変身して昔懐かしい味を継承。

 味の花壇からは、『柿の種+あられ+ピーナッツ 6種類のミックス』(写真下右、230g)。3種類の柿の種をベースに、2種のあられ、ピーナッツの6種類をミックスした全世代向けの大容量商品として新登場。

 東京カレンからは、ペクチン(リンゴなどの植物から抽出される食物繊維)配合の『フルーツの恵みゼリー』(写真下左、12個入、200g)。ぶどう、マスカット、ミカンなど6種類のミックスゼリー。

 いずれも本年10月に発売された商品である。