2023チョコレート特集号 明治

秋季戦略の軸は「価値伝達」「価値創造」「機会創出」

 2023年菓子秋季戦略のポイントは、①価値伝達〈健康〉〈品質〉〈愛着〉〈推し〉②価値創造〈飲むチョコ〉〈グミ〉③機会創出〈ハレの日〉〈インバウンド〉である。チョコレートでは、以下の動きがある。

 ①価値伝達=〈健康〉『チョコレート効果』(写真上)にしかできない差別的価値を強化。カカオではなく、カカオポリフェノール量が豊富であることの意義を訴求するため、8月にパッケージを刷新。新たなTVCMを投下することで、健康志向のチョコレート市場拡大を目指す。

 〈品質〉『マカダミアチョコレート』(写真中)は、「マカダミアナッツの希少性」「加工」「組み合わせ」のこだわりを伝えることで、心を癒されたい人の欲求を満たすブランドであることを訴求。ブランド価値の向上を図る。

 〈愛着〉ロングセラーブランド『明治ミルクチョコレート』(写真下)のパッケージをリニューアル。同品は、原材料に植物油脂を使わず、シンプルな6種類の原材料のみの厳しい基準をクリアしたピュアチョコレートだ。パッケージ裏面に「ピュアの秘密」をはじめ、「カカオの秘密」「ミルクの秘密」「バニラの秘密」を記載することで、差別的な価値となる特徴の訴求に努める。

 ②価値創造=〈飲むチョコ〉チョコレートを飲むというシーン訴求により、チョコレートの喫食量増加に取り組むほか、カカオを日常的に飲む習慣を提案する。

 ③機会創出=〈ハレの日〉ハロウィンは「母子」「Z世代」に提案。前者には遊べる仕掛けでワクワク感を醸成する大袋4品を投入、後者は友人とコスプレをする際、菓子と一緒に楽しめる新コンセプトの製品を展開する。

 〈インバウンド〉人気ブランドで「日本らしさ」を訴求。9月26日から発売する『きのこの山宇治抹茶8袋』のパッケージにはQRコードや外国語を表記。多言語に対応することで、インバウンド需要の活性化を図る。