好調『おやつ茶屋』に2アイテム追加 外松

 日本ならではの半生菓子は、和洋取り交ぜた魅力から、世代を超えた支持がある。その一方で、量と価格のジャンルと扱われ続けてきた。パッケージデザインも中身の変化のわりには“和”のイメージが強く、SMなど広い売場では伝統菓子という一括りで見られがちである。

 長野県の南部、飯田市で、製菓原料の卸と、地場産業である半生菓子の移出問屋として歴史を刻んだ外松では、近年は自社企画商品の開発に力を注いできた。

 信州ならではの味噌をキーワードにした『味噌』シリーズや、洋焼菓子のブッセやゼリーなど、様々な商品を手掛けてきた。2020年に発売したプチ大福6種のアソート『おやつ茶屋』(写真上)が発売以来好評で、ジワジワと販路を広げている。

 現行は先の『おやつ茶屋』と22年春に発売された『おやつ茶屋バラエティーパック』(りんごバターしぐれ、黒蜜餅入りきな粉最中、あずきパイ、どら焼、くるみ餅、しお大福)の2品だが、この6月に『おやつ茶屋みんな大好き』(写真中、6種入り202g、参考小売価格350円前後・税別)を、また、秋口の9月からは『おやつ茶屋餅入り最中あわせ』(写真下、6種入り208g、同350円・税別)の2アイテムを追加発売して4アイテム体制となる。

 新製品の『おやつ茶屋みんな大好き』は、「りんごバターしぐれ」「くるみ餅」「あずきパイ」の3品は『バラエティーパック』同様だが、他の3種は濃厚なミルクあんをチョコ生地で包み、しっとりと焼き上げた洋風の「チョコみるくまん」と、国産桃の果汁を使用したパート・ド・フリュイの「ピーチジュレ」、みたらし風味のあんで餅を包んだ「みたらし餅もなか」の新顔3種の計6種入り。

 後者の『おやつ茶屋餅入り最中あわせ』は、今時は珍しい最中(俵型2種、丸型4種)のアソート。俵型は、餅をこしあんで包んだノーマルな「餅最中」と、沖縄の海水で作った塩がアクセントの「しお餅最中」。丸形は、信州産りんごを使用したあんの「餅入りりんごあん最中」、国産よもぎ使用のあんの「よもぎ餅最中」、みたらし風味のあんで餅を包んだ「みたらし餅もなか」、味噌風味のあん「餅入りみそ最中」の計6種アソートである。

 『おやつ茶屋』の魅力は、信州印の素材や風味のアイテムが、コンパクトなパッケージに収まり、お手頃サイズ&お手頃価格を実現したところ。世代の違う家族で楽しめる組み合わせであり、いろいろな味わいを少しずつ、というニーズをも満たす点にある。また、デザインも半生に多い透明袋では無く、中身のシズル写真が映えるシックな色使い。どこか懐かしさ漂うモダンな雰囲気が特徴。