2023初夏売れ筋特集号 ロッテ

脱マスク時代 「お口の恋人」で原点回帰

 今年5月にコロナが5類へ引き下げられたことで脱マスク化が進み、お互いの息を感じる距離のコミュニケーションが増えていると考える同社。今年1月からガム市場は好調に推移していることから、エチケットの必需品としてガムの需要が増えると予測している。

 6月1日から「今日は誰に会いに行く」をキーメッセージにした『ACUO』(写真上)と『グリーンガム』のTVCMを投下。またSNSや屋外広告と連動した「お口の恋人LOTTEキャンペーン」を実施することにより、ガムを噛む気持ちを醸成させ、さわやかなコミュニケーションの応援を目指す。

 ビスケットカテゴリーでは、発売から40年を迎える『チョコパイ』から、4月11日に発売した『サクサクチョコパイ〈たっぷりチョコ〉』(写真左)に注力する。

 チョコレートを練り込んだサクサク食感のケーキ生地と、濃厚なチョコ感が特徴だ。従来品はしっとりした食感だったが、同品はケーキ内に大きな気泡を残すことで軽やかな食感が実現した。「ブランド初の新食感。新機軸製品となることを目指したい」と担当者は話す。

 チョコレートカテゴリーでは、50年目を迎える『クランキー』から、『ザクザクやみつきクランキーシェアパック』を3月28日に発売。ココアクッキークランチやプレッツェルクランチなど、4つの異なる素材を組み合わせることで、食べ応えのあるザクザクとした食感となっている。

 「ロングセラーの『ガーナ』『コアラのマーチ』、健康を基軸にした『ZERO(ゼロ)』『カカオの恵み』、そして『ザクザクやみつきクランキー』を組み合わせることで、効果的かつ持続的な売上を目指したい」と意気込む。

主力6ブランドで 6割の構成比

 アイスクリーム業界売上ダントツ1位の同社2022年度実績は、市販用が106%、業務用が124%で着地した。中でも構成比の6割を占める6ブランド計は107%。内訳は、『爽』119%、『クーリッシュ』111%、『雪見だいふく』105%、『モナ王』109%、『ガーナ』95%、『レディーボーデン』92%となった。

 今年度の計画として、①市販用は引き続き主力6ブランドへの集中、業務用は新しい市場へのチャレンジ②「プレミアム・健康ニーズ」への取り組み③お客様を笑顔にする取り組み~売上高1000億円に向けてチャレンジを続けます~という事業方針の下、『爽』101%、『クーリッシュ』103%、『雪見だいふく』102%、『モナ王』100%、『ガーナ』105%、『レディーボーデン』107%、6ブランド計103%を計画している。

今夏のイチ推し新製品は、①『爽 冷凍パイン』(185㎖、160円、写真上)=パインアップル果汁・果肉7%と微細氷を使用し、パインを冷凍したような食感を再現したカップアイス。6月12日発売(期間限定)。②『クーリッシュ Wマスクメロン』(140㎖、160円、写真下)=今年発売20周年を迎えるNo.1製品から、2種類(赤肉&青肉)マスクメロン果汁を合計10%使用し、初夏らしい爽やかさと季節を感じるメロンの甘さを楽しむ品質に仕立てた季節限定ワンハンドパウチアイス。6月26日発売。