2023原料PR特集 曽田香料

乳製品の自然なコクや厚みを補強する乳素材

 同社は顧客の困りごとに寄り添うため、サプライチェーン(供給網)を見直し、乳製品の自然なコクや厚みを補強する乳素材や、コスト耐性のあるバニラフレーバーを展開している。

 『乳素材デイリッチシリーズ(乳等を主要原料とする食品)』および『ファーミルシリーズ(殺菌済み発酵乳)』は、厳選した国産の乳原料を酵素処理した製品だ。乳本来の美味しさを向上させ、乳原料の代替や使用量削減に顕著な効果を与える。

 両シリーズは、クリーム、チーズ、バターの様な風味の製品を展開しており、焼き菓子や飲料、調味食品、乳製品など幅広い用途に対応している。

 また天然バニラ原料とケミカル素材を組み合わせた『バニラックス』は、香りの相互作用に着目し、「Retronasal-AROMATCH 」の知見から開発したもの。天然バニラエキスのような芳醇な香りを有する「バニラエキス代替フレーバー」だ。価格と供給の両面で安定的に提供可能である。

 新型コロナウイルスは沈静化に向かっているが、ウクライナ侵攻による原料の高騰、為替の円安進行に加え、世界的な鳥インフルエンザの影響により卵を使った製品の販売休止など、さまざまな問題が顕在化している。

 特に鶏卵不足は正常化までに1~2年かかる見通しもあるため、同社にはクッキー、アイスクリーム、ケーキなど、卵風味の付与に関する問い合わせが増加している。「卵代替フレーバーや素材のラインアップを強化したい」と担当者は話す。