【御社のDX拝見!】① 井村屋×エートゥジェイ

3カ月で新サイト開設キャンペーンで売上げ増

 「御社のDX拝見!」では、DX導入により業績を伸ばす企業にスポットを当てる。今回は井村屋。リニューアル後のECサイトが好調に推移する要因について聞いた。

 

 「おいしい!の笑顔をつくる」をスローガンに、和菓子や中華まん、『あずきバー』等を展開する井村屋。2007年頃からECサイトを運用していたが、「あずき製品を展開する弊社のお客様は、ミドル層。スマホの普及に伴いクーポンコードの入力が面倒など、操作性に不満を抱くお客様からのお声がありました」と話すのは、井村屋の商品営業企画部でECサイトを担当する柿本雅代氏(写真左)だ。

 2020年7月にECサイトをリニューアル。プラットフォームを、これまでのパッケージ型から、エートゥジェイが提供するクラウド型(SaaS)サービスの『メルカート』に変更した。

 新サイト開設までの期間は、わずか3カ月。柿本氏はWebデザインを担当する川畑安希子氏(写真右)と共に、旧サイトを運用しながら新サイトの準備を行った。

 柿本氏は「コロナ禍初期だったこともあり、『メルカート』のサイト構築担当者と、週1回のオンラインミーティングとメールで作業の進捗を共有。写真を100枚以上リサイズする作業もありましたが、なんとかスケジュール通りにサイトをオープンすることができました」と、当時を振り返る。

 プラットフォームがクラウド型になってからは、キャンペーンサイトの制作時間が短縮され、業務量も削減。今では写真1枚と原稿があれば、2時間でキャンペーンサイトができる。

 制作時間短縮により、販促キャンペーンの開催頻度も見直した。以前は半年に1回だったキャンペーンだが、今は月2回開催。「『毎月15日は小豆の日』と『1日と15日はポイント3倍』が、お客様に浸透してきました」と、柿本氏も顔をほころばせる。

 また、バックオフィスの操作性も向上。製品の組み合わせ販売も容易になったため、新たにアイス等のアソートセットや季節催事にあわせた提案も可能になった。

 こうした販促施策の結果、ECサイトの売上げも増加。2020年は前年比200%を達成。2021年も前年をクリアし、今年も堅調に推移する。

(続く)