PBFでサステナブルな未来をサポート NAGASEグループセミナー

 NAGASEグループ3社(長瀬産業、林原、ナガセケムテックス)は昨年12月7日、合同PBF(プラントベースフード)Webセミナー「〝プラントベース×NAGASEグループ〟でサステナブルな未来をトータルサポート‼」を開催した。林原・藤井健太氏の司会進行で、はじめに長瀬産業・田中大貴氏が、同社が扱う主要な食品素材について次のように説明。

 米プリノヴァ社と共同調達する「ニュートリション素材」(ビタミン、アミノ酸、タンパク類や甘味料、保存料、調味料等)とグループのグローバル調達ネットワークの「機能性素材」がある。

 「分離大豆タンパク」=中国製造品(分散性高、大豆臭少)と国内製造品(溶解性良、口当たりまろやか)がある。用途は粉末プロテイン飲料、プロテインバー、代替肉、水連製品。

 「分離エンドウ豆タンパク」=北米産中国製造品。分散性高、エンドウ豆臭少。前記用途に加え、アイスクリーム。

 「粒状エンドウ豆タンパク」=フランス産。高吸水性、食感付与、風味良。用途はプラントベースパテ、ミートボール、ソーセージ、揚げ物など。

 「粉末エンドウ豆タンパク」=フランス製造品。高吸水性でゲル化しやすいのが特徴。

 これら製品が海外で代替肉やフライドチキン、豆腐などに採用されている。国内のソリューション提案として、エンドウ豆パテに林原の『トレハ』を加えることにより、豆臭さや後味のえぐみ・苦みが改善される。

 続いて、林原・永吉紗綾香氏が、「新たな機能を加える」多彩な素材の中から、次の製品を紹介。

 『トレハ』=椎茸や海藻など天然物に含まれるトレハロースは、耐熱・耐酸性に優れ安定する。甘味度は38%(5%砂糖溶液を100として)。プラントベースフードのタンパク質に対して、保水性を発揮し、マスキング効果により風味や食感を改善する。

 『ナリンビッド』=グレープフルーツ由来のポリフェノール「ナリンジン」にグルコースを付加し、水溶性を向上した食品添加物。

 『テトラリング』=水あめ上で使いやすい食物繊維。

 以上の製品が、プラントベースフードの質・価値を向上する。

 最後に、ナガセケムテックス・溝渕久恭氏が、「プラントベースフードにおける酵素の活用」について、次のように紹介。

 プラントベースフードにおける、澱粉をグルコースに分解する『グルコアミラーゼ』で強い甘みの付与、澱粉をマルトースに分解する『β‐アミラーゼ#1500S』ですっきりとした甘さを付与する。そのほか、繊維質を分解する『セルラーゼSS』、代替肉・大豆ミートの結着性を改善し、大豆臭を低減する『アスコルビン酸オキシダーゼ』と、豆乳の大豆臭を低減する『デナチーム LEP 10P』という酵素がある。