深まる秋に深い味わい 東京カリント

 かりんとうのTOPメーカーが、9月5日に主力のかりんとうと、ミニドーナツの新製品2品を発売した。

 『黒糖きな粉かりんとう』(写真右、60g、OP=想定小売価格税込194円前後)は、沖縄産黒砂糖(100%)と国内産大豆きな粉(48%)を使った深い味わいが特徴だ。和菓子で人気のくず餅やわらび餅などでお馴染みの、黒蜜ときな粉が混然となった濃厚な味わいを、サクッとした生地に合わせたもの。

 これから深まる秋や冬に嬉しい濃厚な味わいである。同社の看板の『黒蜂』『白蜂』のシンプルに磨き上げた味わいとは趣きを変えた、有りそうで無かったこの和テイスト。ヘビーユーザーだけでなく、健康食品としても人気のきな粉を使っている点では、かりんとうに縁の薄い若年層にも受け容れられそうだ。

 小ぶりなチャック付きの平袋に60g入り。個食の食べきりサイズよりは多めの量目は、2回、3回と、大切に食べるためのチャック付き。黒糖や小麦、食油など諸原料高騰の中、品質とお手頃感を勘案し、手に取りやすいバランスで設計されたアイテムである。

 もう1品は根強い人気のゆるキャラ「くまモン」とコラボした『しっとりミルクチョコドーナツ』(写真左、個装紙込み148g、OP

=同356円)。本品は熊本県阿蘇山麓産の牛乳(100%)を使用しているところが「くまモン」登用のポイントでもある。

 熊本産の牛乳で調整した生地に、チョコレートとココアパウダーのW使用で、深く豊かなチョコ感を力強く添え、後味に残るチョコの苦みがリアルである。

 ロングセラーの『ジャージー牛乳ドーナツ』の対向軸として、同社がチョコドーナツを発売したのは2018年秋で、翌秋ブラッシュアップして投入したが、レギュラーとしての定着はかなわなかった。その後、社内外でチョコアイテムの再販を求める声が高まったことから“より深く“より豊かなチョコ感をテーマに、改めて開発され本品は誕生した。

 「ゆるキャラ人気も一服感がある中で、くまモンは今も幅広い世代から支持がある。今回熊本産牛乳使用というポイントもあって、本品の進化した美味しさを、世代を超えて味わって頂きたい」(同社マーケティング部)と自信を示す。