お菓子の風味や色合いなど、食べ物本来の美味しさをより引き立たせてくれる甘味料や香料、着色料、あるいは食品の腐敗や変質を遅らせてくれる保存料や酸化防止剤などの食品添加物は、私たちの食生活を豊かなものにしてくれる頼もしい味方だ。一方、生活の豊かさに伴う健康志向の高まりを受けて、食品添加物への関心も一段と高まってきている。こうした身近で不可欠な食品添加物の正しい知識の普及と啓発活動に取り組んでいる唯一の国内組織が日本食品添加物協会(福士博司会長、都内中央区)だ。
提言活動も積極的に進めており、一昨年は消費者庁「食品添加物の不使用に関するガイドライン検討会」に意見書を提出。無添加や不使用などの強調表示が「食品添加物への誤解の拡散」につながらないよう、その表示のあり方についてガイドラインの厳正運用を求めたことは記憶に新しい。
協会では毎年、全国の小中高の生徒へ「テンカちゃんの豊かな食卓」と「もっと知ってほしい食品添加物のあれこれ」を無償で配布し、これが格好の教材となっている。