「利害相反する人を含めて、集団の生存性を高める」という経営理念の下、災害や社会的困難が起きたときに役に立てる企業であり続けるという創業の精神を継承するブルボンは、日本災害食認証を取得した『缶入りカンパン』『缶入りミルクビスケット』『缶入りクラッカー』を展開。災害食について流通小売業への提案をはじめ、ホームページの商品情報内に災害備蓄製品を取り上げるなど、認知向上にも努めている。
そうしたなか、8月2日に発売されたのが、いつ発生するかわからない災害に対し、手軽に、おしゃれにローリングストックをはじめられる『天然水sona Lno 500㎖』(写真)である。
「ローリングストック」や「備蓄」と聞くと固いイメージを抱きがちだが、蓄光によって花のイラストが浮かび上がるラベルの採用や、華やかなインテリア性をデザインに取り入れることで既存の概念を払拭。目に入る場所にも保管しやすく、それゆえに災害時でもすぐに手に取りやすく、賞味期限切れ防止にもなる設定だ。
同品は食品安全マネジメントの国際規格「ISO22000」の認証を得た同社鶴岡工場で生産。ペットボトルも工場内で製造し、深井戸から採水した水をそのままボトルに直詰め。包装、出荷の一貫生産を行っている。ボトルとキャップの30%にバイオマスプラスチックを採用し、環境負荷低減にも寄与する。
同社担当者は「防災製品として、新たな切り口でおもしろいと評価をいただいている。一方でコンセプトや製品の魅力が伝わりにくいという意見もあるので、POPなどで売場づくりの提案をさせていただいている。今後は購入者の意見を参考にしつつ、ローリングストック入門製品としての魅力を高められるよう、改良改善に努めたい」と話す。