三幸製菓、ひと工夫ある夏の味わい

 食の細るこれからの時期、メーカー各社は様々な工夫を凝らし、消費者の食指に刺激を与える知恵を絞る。

 三幸製菓が6月に発売する夏の限定製品4品には、そうした努力の跡が滲んで見えるようだ。

 7日発売のロングセラーの夏季バージョン『チーズアーモンド わさび味』(個装15枚、NPP=参考小売価格200円・税別、以下同)は、昨秋9月、一部強いファンに惜しまれつつ販売中止になったアイテム。パリパリとした薄焼せんべいにツーンとわさびが効いて刺激的だ。カムバックにあたり、長野県安曇野産の本わさびパウダーを使い、風味の豊かさに加え、爽やかな後味に仕上げられた。7月末までの期間限定で販売。

 塩、ごま、えび、青のりのあられに海苔巻の5種をミックスして小袋にパック。食べ飽きないバラエティが魅力の『粒より小餅』に、21日発売で夏期限定『同・かおる唐辛子味』(6袋84g、同200円)が登場。海苔巻以外の4種に唐辛子と香ばしい胡麻油の香りを乗せてある。ピリッと辛口ながら、隠し味の黒糖が、味わいに深みをプラスした仕立て。

 28日発売では以下の2品が店頭へ。コスト&パフォーマンスの高さで定評のある『越後樽焼 旨辛カレー味』(90g、同150円)も、夏の食欲を刺激するアイテム。小ぶりながらも本格堅焼のせんべいは、黒胡椒と唐辛子を効かせたカレー味だが、そこにニンニクパウダーを隠し味にして、よりリアルな味わいを実現した。

 濃厚がキーワードの『気分』シリーズの『濃香 もろこし気分』(20枚、同200円)は、夏の定番の焼きとうもろこしの味わいだ。夏祭りの屋台のアイテムを、〝香り〟と味で堪能してもらおうというアイテム。焦げた醤油感は再仕込み醤油で、つぶつぶ感は薄焼せんべいの生地に残した米の粒々で…幅広い世代が楽しめる仕上がりである。以上の3品は8月末までの販売だ。