㈱グローカル・ユナイテッド第3期事業報告

荒波にもまれた1年 売上微減も利益面伸長

 ㈱丸高商会(茨城県石岡市)と㈱サクラバ(秋田県北秋田市)を事業会社とする㈱グローカル・ユナイテッド(高木邦光社長(写真)、以下「GU」という。)は、第3期事業報告(2019年6月1日~2020年5月31日)及び第4期事業計画を発表。売上高158億4200万円(前期比0.5%減)と僅かに減収したが、利益面では営業利益1億2400万円(同20.3%増)、経常利益1億1600万円(同20.8%増)と大幅に伸長。

 高木社長は、第3期事業実績について「売上高の減少は、GU事業会社2社による大手SMなどとの見積合戦で勝ったり負けたりしたのが要因。一方の利益面では、物流経費等のコスト削減や取引先への支払いリベートの減少が主な増益の要因であるが、総じて、GUの第3期実績は“荒波にもまれた1年”といえる」と回顧した。

 第3期事業活動については「事業会社2社の仕入先の80%以上がGU口座へ移行した。運転資金の調達や買掛金などの管理業務をGU一本化で開始した」と各種の活動状況について説明した。

 次に、今年度事業計画について「数値計画としては、売上高165億円(前期比4・1%増)、営業利益1億4500万円(同16・9%増)、経常利益1億4000万円(同20・7%増)を目標としている」と意気込みを示したうえで、大手商社との差別化を図る営業機能の強化、GUオリジナル商品・OEM商品の開発、GU口座への完全移行、GU本部機能の強化による経営支援活動、効率性を求めた組織改編など、多岐にわたる活動計画を説明した。

 また、新型コロナウイルス感染に伴う消費動向について「“非接触”と言われるように、リアル店舗での買物の回数が減り“ついで買い”の対象となる廉価商品が売れない。その一方では、これまで売れなかった高価格帯の商品が売れるようになった。これをチャンスと捉えることもできるが、リアル店舗とネット通販の戦いがますます激しくなる。これまでの常識とか慣習など、通じない世の中になった。とにかく、“取引先のために遣り尽くしたかを常に自問自答し、何が足りないのかを検証しつつ、やるべきことをキッチリやることが重要である」と述べた。

(続く)

【続きは5474号4面へ】