亀田製菓は、『亀田の柿の種』をX線マイクロ(CT)で撮影し、内部構造を数値化することに成功した。いつでもカリッと食感の秘密が、内部の中空割合と生地の構造がしっかり保たれていることに由来していることを証明した。
同社は、『亀田の柿の種』の〝いつでもカリッと〟食感や、『ハイハイン』の〝すうっととける〟口どけなど、「かたさ以外の食感」もおいしさのバロメーターであることに着目し、それらの評価方法の確立を模索してきた。
食感を科学的に評価するため、同社のお米総合研究所が立ち上がり、これまで、米菓のかたさについては「テクスチャー解析」や「米菓密度測定」と呼ばれる解析手法で数値化し比較してきた。これら品質の評価・特性が何に由来するのか、米菓特有の歯ごたえや口どけなどを比較検証することは困難だった。そこで米菓の多種多様な食感はその構造に由来すると考え、医療でも使われているCT解析の技術を食品に応用し、内部構造の撮影を試みた。
CT解析で『亀田の柿の種』の全体像を見てみると、内部は大きな中空構造になっており、内部の中空割合と生地の構造がしっかり保たれていた。中空割合は実測値で34・3%。〝いつでもカリッと〟食感は、中空構造(中空割合)が大きいことが要因と言われてきたことを初めて数値化し、証明することができた。