Next Stageを語る チロルチョコ株式会社 松尾裕二 社長

連載②(全2回)

初の海外工場が来年竣工

 

 本紙 社長就任当初から、海外進出に積極的な姿勢でした。近況はいかがでしょうか。

 松尾 大きな動きがあります。当社初の海外での製造拠点として、ベトナムで工場の立ち上げが始まりました。今年7月にベトナムで地鎮祭を行ってきました。予定通り進めば来夏にはテストを開始して、順調なら本格稼働です。

 工場の運営用途は、第1フェーズでは半製品工場と言うか、松尾製菓(福岡県田川市)の工場の人手を補填する役割を、しばらくの間担ってもらうつもりです。所在は海外ですが、実質的には日本国内向けの製品にかかわる工場ですね。ベトナム工場で生産する分、福岡に余裕ができる。キャパシティの拡大によって、松尾製菓で色々な製品を作り、売上を伸ばそうと計画しています。

 ゆくゆくは、第2フェーズとして、アジアへの輸出を睨んだ工場にできればいいですね。

 ――国内の人手不足についてどうお考えですか?

 松尾 今後はもう間違いなく増えないでしょうね、国内のアルバイト人員は。私が入社してから9年ほど経ちますが、毎年減っています。ずっと右肩下がり。9年前の製造部門は社員とアルバイトを合わせて約400人でしたが、今は300人を割っています。ほぼアルバイトの減少によるものです。

 とは言え、売上はさほど大きく変動していません。だいぶ効率的に作れるようになったので。機械化、自動化、加えてラインナップの見直し。作りにくいものがすごく多かった時期もありましたから。数年かけて整えていきました…

【続きは5443号5面へ】