「新・製品開発」のコンセプト 三菱食品

『からだシフト』<後編>

 2017年9月、三菱食品が立ち上げた健康ブランド『食べるをかえる からだシフト』。第1弾の『糖質コントロール』シリーズは順調な売れ行きを見せ、本年9月には冷凍食品11品を含む48品展開となった。同時に、本年2月には第2弾『たんぱく質』シリーズを発売し、同ブランドは新たな局面を迎えた。第2弾の開発経緯と、ブランド全体における今後の展開について伺った。

面展開できる『たんぱく質』

 

 『からだシフト』のロゴは、痩せてくびれのあるウエストラインと、右上がりの矢印には健康的で気分上昇という意味合いを持たせている。第2弾『たんぱく質』シリーズのパッケージもロゴは同じだが、摂取グラム数の色周り等は、肉の赤身をイメージしてピンクに統一した。

 第2弾にたんぱく質を選んだ理由は、「糖質オフで体をスッキリさせたら、次は筋肉を付けましょう」というストーリーも一つにはあるが、やはり日本人の環境変化が大きい。厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、1日あたりのたんぱく質摂取量が1990年代半ばをピークに、全年代で低下し続けている。このままでは、提唱されている必要摂取量60gを下回る可能性も出てきた。

 要因として、共働き世帯が増え、夕食のおかず品目が少なくなったり、、朝食を抜く人が増加する等で、食べる量全体が減少したためと考えられる。他方、こうした世相を受けて、体力を維持したい高齢者層や、ボディメイクに励む若年女性を中心にたんぱく質のニーズが高まってきた。現在の市場は約280億円だが、9割以上が粉末のプロテイン。市場開拓のチャンスは充分にあると同社…  

写真=からだシフトカフェオープンイベントで、森川氏(左)とSHIHOさん

【続きは5439号5面へ】

 

『たんぱく質』シリーズ