不二家 トップの抱負 -河村宣行不二家代表取締役社長- 最終回

社員の平均年齢34.8歳!“若さ”を力に

 

 河村 私が社長になって最初に方針として挙げたのは、「美点凝視」です。これは山田憲典会長から教わった言葉で、「人の短所ではなく、長所を見つめる」という意味を持ちます。そういうことを自分の生き方としてずっとぼんやりとした形で持ってはいたのですが、山田会長からこの言葉を教わった時「まさにこれだ!」と思いました。

 不二家の美点とは何か? 一つは「洋菓子と流通菓子、2つの事業を併せ持っていること」。ビジネス的には“発展途上”かもしれませんが、これを美点として伸ばしていきたいですね。もう一つの美点は、「社員の平均年齢が34.8歳と若いこと」。ベテランと中堅がしっかりと後進を育て、成長した若い人達が次世代のリーダーになってくれたら、とても強い戦力になります。

 ――老舗メーカーであるにも関わらず、「若さ」を保っているところは興味深いですね。

 河村 12年前(2007年)、当社は山崎製パンの傘下に入りました。会社がどうなるかわからない時期でしたから、採用をどうしたらいいかと山田会長に相談したところ、「今後、不二家を発展させていくのだから、人が必要だ。どんどん採用しなさい」と言われました…

【続きは5439号3面へ】

写真=本社にいるペコちゃんと手をつなぐ河村社長