阿部幸製菓、一家団欒のキムチ味

 業務用柿の種の阿部幸製菓では、近年は米菓事業とは別に、新たなアングルでの製品開発が話題になってきたが、10月7日発売の『柿の実 ご飯がススムキムチ風味』(写真、150g=25g×6袋、参考小売価格220円前後)は、久しぶりの米菓の新製品だ。『柿の実』は軽さが身上の揚げもの。細かく砕いたピーナッツを練りこんだ柿の種大のでんぷん生地を、植物油脂で揚げた人気製品。先行製品ではうすしお味、のり塩味、明太子味の3品があり、今回の新製品は4品目になる。

 共同開発先のピックルスコーポレーションのヒット製品『ご飯がススムキムチ』は、辛い味が苦手な女性や子供たちの支持を受け、大ヒットとなったキムチ。りんごと魚介の味わいと、その甘みの勝ったキムチ味を、軽くて連食性の高い『柿の実』に合わせたのが同品だ。小さな子供から高齢者まで「一家団欒」で楽しめるアイテムである。

 「今回の製品は辛いキムチを敬遠しがちな、女性や子供たちをターゲットにした。ピックルスさんのキムチが、従来のキムチファンというより、新しい需要層を狙ってヒットしたところを、弊社としても使いたいと考えた。本格キムチ好きの左党のおつまみ、という概念を脱した家族で楽しむおやつです」(同社開発部)。

 ふっくら&サックリ。先味はかなり甘く、辛さはほとんど感じられないが、食べ進めるほどに、キムチ固有の旨みが累積するような仕上げだ。