外松、洋菓子店主が作ったこだわり「ブッセ」

 菓子原料の老舗卸の外松が、近年注力しているのは企画開発である。

 今秋9月1日から発売する『洋菓子屋さんが作ったブッセ』(写真、2味8個入り、参考価格330円前後・税別)は、同社がある長野県飯田市の人気洋菓子店「はと錦」との共同開発による正統派ブッセだ。

本来、ブッセとはひと口サイズという意味の温オードブルをさすが、それが菓子に転じてビスキュイの一種のケーキとなり、焼きあげた小麦粉生地にクリームやジャムなどをサンドして供されている。

 今回の製品では、正統なブッセの製法と新鮮な原料にこだわった。はと錦の現社長で2代目の店主が、修行時代を送った東京烏山の「たちばな」の流れを汲む製品を作りたい、との思いが込められている。

 一番の特徴は、産みたて卵に小麦や糖類を合わせた生地。卵は黄身と白身を別立てし、また、通常は少量使用する油脂を使わず〝サックリ〟と仕上げたところだ。サンドしたクリームは、シンプルなホワイトクリームとチョコレートの2種である。しっとりというより、サックリというビスキュイ固有の食感が楽しめる。パステル調の黄色とチョコレート色のパッケージに印刷された、イラストのパティシエが可愛い。

 もう一品は昨年秋に発売し、好評発売中の『あずきみるく』の待望の姉妹アイテム。京都宇治抹茶を使用した『まっちゃみるく』(88g、同220円前後)は、練乳仕立てのペーストを、抹茶の苦みを活かしたあんで包んだもの。先行品が粒あん。今回が抹茶あん。和テイストの上品な味わいだ。