営業最前線 ぼんち取締役営業本部長 川上康昭 氏

「改革元年」で前に ①

山形新工場フル稼働で「攻めの営業」態勢整う

ぼんち株式会社(遠藤純民社長、大阪市)は大阪を代表する米菓メーカー。社名のもとでもある『ぼんち揚』は大阪人のソウルスナックとも言われており、その美味しさはいまや広く全国に知れわたる。その『ぼんち揚』、来年で発売60周年を迎えるが、遠藤社長は今年を「ぼんち改革元年」と位置づける。改革路線の切り札として、この4月に就任した川上康昭取締役営業本部長にきいた。

本紙 川上営業本部長は日清食品の営業畑で長く活躍されました。もう慣れましたか。

川上 正直まだです。いまは挨拶回りで全国を飛び回っているところです。当社は昭和6年(1931年)の創業なので、今年で88周年。人間でいう米寿にあたります。

―創業以来、お米と真摯に向き合う「一粒主義」を貫いてきました。

川上 美味しい米菓へのこだわりはいまも変わらず、徹底しています。商品パッケージを新しく変えても「中身は変えない頑固さ」はいまも健在です。

―ぼんちの印象を最初はどのように。

川上 就任早々、率直に感じたのは、ぼんちには「生真面目」という企業風土があるということでした。それはとても良い伝統だと思う一方で、今後の「新しいぼんち」を考えるとき、果たしてそれだけで良いのかとも思いました。

―というと。

川上 遠藤社長が今年を「改革元年」と掲げた理由の一つに、昨年完成した山形の新工場があります。これにより、ぼんちの製品を満足に供給できる態勢が整いました。後は営業の力でもっともっと売っていくしかありません。新しく「広域営業部」を設けた理由もそこにあるのです…

【続きは5425号4面へ】