第1回 新中期経営計画、そのポイントをきく
亀田製菓 代表取締役会長CEO 田中通泰 氏
亀田製菓は昨年5月、2018年度から6ヵ年の「新中期経営計画」を策定し始動した。掲げたのは「Better For You KAMEDA」という指標である。その一端を具体的に示すのが昨秋発売を開始した大豆によるおつまみや玄米のお粥だ。それは「米菓メーカー」からの脱皮を図るための、まさに変革を予感させるもの。2006年の社長就任以来、今日まで海外への積極展開の「攻め」と地道なコスト削減努力の「守り」の両面を推進してきた田中会長CEO。中計の目標達成に向けた戦略と課題にどう挑むのか。
進化と変容をめざす亀田製菓の未来像とは
亀田のシェア40%に?
本紙 まず国内の米菓市場をどう展望するか。
田中 国内米菓市場の規模は現在、約2800億円。その内、亀田製菓の売上高は約840億円で、約30%のシェアを占める。いま国内の米菓メーカー数はおよそ360社程度ある。しかし、あと5年、6年も経てば、(後継者不足や売上減などの原因で淘汰されて)かなり減っていくことは間違いないだろう。そうなると、亀田製菓のシェアは必然的にいま以上に高まっていく。40%を超えるかもしれない。売上高も1200億円あたりまで膨らむが、国内市場は飽和状態を迎えるだろう。しかし、亀田製菓には米菓(米素材)とホールグレイン(全粒粉・全粒穀物)で長年培ってきた優れたノウハウと経験がある。当社の強みであるその知見は過去から大切に積み上げてきたもの。それを活かせば「もっと伸ばせる余地がある」との確信を持っている…
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