「トップ」の素顔 連載・前編 宝製菓株式会社 代表取締役社長 岩崎智子 氏

運命の「糸」に結ばれて

今年1月に逝去した故岩崎好男会長が、長女で現在3代目の社長を務める智子氏を、夫で専務の武宏氏とともに呼び寄せ、宝製菓への入社を促したのは7年前。創業から65年の節目にあたる2011年のことだ。智子氏の社長就任は昨年の3月。そして今年1月に、父である好男氏が旅立ち、改めて伝統の重みと、大きな責任を担い歩みだした。

直系の3代目

 

宝製菓は昭和21年、祖父の岩崎裕侾氏が、多くの犠牲を払った敗戦の焼け跡の中で、食糧難に喘ぐ当時の日本人を「一人でも多く飢えから救いたい」との思いで、藤沢の地でパン製造を開始したのが始まり。6年後に、現在の主力であるビスケット製造に着手。2代目の好男氏の時代に業績は大きく伸長し、今日の宝製菓の基盤ができた…

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